くまの スクラップ帖

スクラップ・ブック

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こめかみに檸檬をあてる偏頭痛

頭が痛かった。冷蔵庫を開けると檸檬があったので、痛いところにあててみた。……っていう、むかし詠んだ句である。「檸檬」は秋の季語。

なぜここに青い蟷螂本の上

机に置いた本の上に蟷螂がいた。なんで部屋に入ってきただろう、迷ったのかな、と思った。……という、だぶん前に詠んだ句である。「子蟷螂」は夏で、「蟷螂」は秋の季語。

ミステリー釣瓶落としの解決篇

ミステリーを読んだ。夕暮れの頃に読み終わり。怒涛の解決編であったな、って暗くなりはじめた部屋で思った。……という2010年ごろに詠んだ句である。

三叉路のカーブミラーにあかね雲 

三叉路に立っている丸いカーブミラーに夕焼けが映っていて、なんか意表をつかれる鮮やかであった。……って句である。

長袖を干す青空秋暑し

吹く風も冷たくなって長袖などを出してたら、突然にまた暑くなった。心持ちはすっかり秋に向かっていたのに、なんだよ、もう、って思ったけど。衣服を干すには良い天気で、良かったじゃん、と考えなおした。……という句である。 ><

コンクリの隙間を広げ草の花

コンクリートの割れ目に雑草が生えて、もこもこ茂り、花が咲いていました……って句である。

大口をあけて潰れた南瓜かな

はじめて、ジャック・オー・ランタンをつくったとき。ナイフでジャックの口を大きく開けた。その方が、かっこいい気がしたからなのだが。三日もすると南瓜は張りを失い。ジャックの口は、くたぁ~と閉じてしまった。ジャック・オー・ランタンを作るときは、…

木漏れ日を波打ち駆ける蜥蜴かな 

松林を歩いていたら。足元の陽だまりを小さい生き物が、スルスルって動いていった。蜥蜴かカナヘビだったと思う。。。って句である。蜥蜴は夏の季語。

一面の団栗経済インフレだ

公園に行ったら沢山の団栗が落ちていた。屈んで拾えば、ポケットはすぐにいっぱいになった。拾ったからって使い道もないのだが。団栗と貝殻って少し似てる。お金に似てる。ゲームのチップには使えるだろう。そんなこんなで。団栗経済なんてものを想像してし…

ポップコーン投げて頬張る星月夜

秋の夜長。キャラメルポップコーン食べた。……って句である。

天高く猫いた頃の我が家かな 

秋。古いアルバムを見てたら、猫の映ってる写真があった。。。って句である。><